甲板で誘うな!!

 何度見ても不思議な現象だなとルフィは思う。
 黒ひげ海賊団から奇襲を受けた際、悪魔の実の能力によって女性の身体にされてしまったロー。彼はその時の状態を後に分析し、自らの意思で女性の身体に変化することを可能としてしまっていた。
「今日は女の子なんだな、トラ男」
「あア、少し事情があってな。この姿の方が都合よく動けたんだ」
 医療行為にでも出ていたのか、ローはそう説明するとルフィの隣に腰を下ろす。ここはサニー号の甲板、青々とした芝生の上だ。ルフィの仲間達はそれぞれ好きに過ごしており、ローの容姿にも動じない。
 じっとローの顔を見ていたルフィに、ローが気づいて口角を持ち上
げる。
「なんだ、麦わら屋。そんなにおれに会いたかったのか?」
「えっ!?あ、そりゃあ、会いたかったけどよ!」
「会いたかったけど?」
 なんだ、と覗き込むように続きを促すローからルフィはやや視線を逸らした。
「その、やっぱり……ドキドキするんだよ!女の子でも」
「そいつはなによりだが……お前も男だな、麦わら屋」
 言いながらルフィの手を取ったローは、その手を自らの豊満な胸元に添えさせた。ギクっと肩を震わせ、掌の中にある柔らかな感触に思わず視線を戻すと、目の前にはローの顔があり。
「いっそ揉んでみるか?」
「ッ!!??」

 次の瞬間、背後にやってきたナミの拳骨が二人の頭部を襲った。